この記事の結論
- 途中終了の種類(本人都合・企業都合・失踪・傷病)によって手続き・費用負担・在留への影響が異なります。
- 企業都合の途中終了では帰国費用は企業負担が原則。外国人材への費用転嫁は禁止です。
- 途中終了の届出は速やかに監理支援機関・出入国在留管理庁に連絡することが必須です。
途中終了の種類と手続きの違い
育成就労計画の途中終了には複数のパターンがあり、それぞれ手続き・費用負担・在留資格への影響が異なります。
| 終了の種類 | 主な原因 | 手続きの概要 | 帰国費用 |
|---|---|---|---|
| 本人都合(自己都合退職) | 家族の事情・健康上の理由・本人の帰国希望 | 本人の意思確認書・退職届の取得後、監理支援機関・ISAへ届出。在留資格の返納手続き。 | 本人負担が原則(ただし企業の都合が絡む場合は要協議) |
| 企業都合(解雇・事業縮小) | 受入企業の倒産・経営悪化・事業廃止・受入条件変更不可 | 解雇予告・解雇通知後に届出。次の受入先の確保支援義務が生じる場合あり。 | 企業負担が原則 |
| 失踪 | 過重労働・賃金不満・ブローカーの介入・家庭事情 | 失踪確認後72時間以内に警察への行方不明届・監理支援機関・ISAへの届出が必要。 | 発見後の対応による(失踪は受入企業の管理責任も問われる) |
| 傷病・障害による帰国 | 業務上・業務外の疾病・労働災害・障害 | 労災認定の確認・医療機関との連携・本人の帰国意思確認・ISAへの届出。労災保険の手続きも並行。 | 業務上災害:労災保険で対応。業務外:保険加入状況・会社負担の協議。 |
| 刑事事件への巻き込み・逮捕 | 犯罪被害・加害(稀) | 弁護士・監理支援機関・ISAへの相談が最優先。状況に応じて在留資格への影響が生じる。 | ケースバイケース |
注意|「本人都合」を無理やり作ることは不正
- 企業都合であるにもかかわらず、外国人材に「自己都合退職届」を書かせることは違法です。
- 強制的な退職届の取得は、強迫・人権侵害として刑事問題になる場合があります。
- 途中終了の原因が企業側にある場合は、企業都合として正直に届出を行ってください。
届出先・書類・期限
届出先
- 監理支援機関:最初に連絡し、対応方針を協議します。
- 出入国在留管理庁(ISA):育成就労計画の終了届を提出します。
- 警察署:失踪の場合は行方不明届を提出します(72時間以内が目安)。
- 労働基準監督署:労働災害の場合は労災申請の窓口になります。
主な提出書類
- 育成就労計画終了届(所定様式)
- 終了の経緯を説明する書類(退職届・解雇通知書・診断書・失踪確認の経緯書等)
- 在留カードのコピー(本人が手元にある場合)
- 帰国の場合は帰国日・帰国便の確認書類(出国後に提出)
期限の目安
途中終了の届出は、終了事由が発生してから原則14日以内に行うことが求められます(失踪は72時間以内に警察届出)。期限を超えた場合は行政指導の対象になる可能性があるため、速やかな対応が必要です。
帰国費用の負担ルール
帰国費用の負担は途中終了の原因によって異なります。基本的な考え方は以下のとおりです。
| 終了の原因 | 帰国費用の負担者 | 備考 |
|---|---|---|
| 企業都合(解雇・事業廃止等) | 受入企業が全額負担 | 次の受入先への移籍支援も求められる場合がある |
| 本人都合(純粋な帰国希望) | 本人負担が原則 | ただし企業都合が一因となっている場合は協議が必要 |
| 業務上の傷病・労災 | 労災保険または受入企業が負担 | 労災認定の有無によって対応が異なる |
| 失踪後の発見・帰国 | 失踪の原因(企業vs本人)によって協議 | 企業側に原因がある場合は企業負担が求められる場合がある |
在留資格への影響
育成就労計画が途中終了すると、外国人材の在留資格(育成就労)の継続根拠が失われます。
- 帰国する場合:在留資格の返納手続き(出国時に自動的に抹消)。帰国後に再度日本で就労するには新たな在留資格申請が必要です。
- 別の受入企業に転籍する場合:転籍の要件を満たせば、別の受入企業での育成就労を継続できます。転籍手続きについては「育成就労の転籍制度」をご覧ください。
- 特定技能に切り替える場合:育成就労の途中であっても、特定技能の要件(技能評価試験・日本語試験合格等)を満たせば特定技能への変更申請が認められる場合があります。
- 失踪の場合:失踪中は不法滞在状態となり、発見後は退去強制の対象となる可能性があります。
転籍との違い
「途中終了」と「転籍」は似て非なるものです。混同しないよう整理しておきましょう。
| 区分 | 途中終了 | 転籍 |
|---|---|---|
| 在留資格の継続 | 基本的に終了(帰国または別の在留資格への変更) | 育成就労の在留資格を維持したまま継続 |
| 就労の継続 | 原則として終了(帰国または資格変更) | 別の受入企業で育成就労を継続 |
| 必要な手続き | 育成就労計画終了届・帰国支援または在留資格変更 | 転籍承認申請・育成就労計画の新規認定(転籍先) |
| 就労年数の通算 | 基本的に通算されない | 原則として通算される(特定技能移行要件に影響) |
途中終了・早期帰国の手続き、CSTMにご相談ください。 届出書類の準備から帰国支援・転籍先の確保まで対応します。
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Q. 外国人材が「帰国したい」と言った場合、すぐに帰国させる必要がありますか?
本人が自発的に帰国を希望している場合は、その意思を尊重することが原則です。ただし、帰国を強要されていないかの確認、帰国費用の負担者の確認、関係機関(監理支援機関・出入国在留管理庁)への届出が必要です。また、帰国前に在留資格の返納手続きが必要です。感情的に「帰国したい」と言っているだけで、生活・職場の問題を解決すれば継続就労できる場合もあるため、まずは丁寧なヒアリングを行うことが重要です。
Q. 企業都合で途中終了する場合、帰国費用は企業が全額負担しますか?
企業都合(受入企業の倒産・経営不振・業務廃止等)による途中終了の場合、帰国旅費は受入企業が負担することが原則です。また、次の受入先への移籍(転籍)を支援する義務も生じる場合があります。外国人材に帰国費用を自己負担させることは原則として認められません。
Q. 失踪した外国人材が発見された場合、受入を再開できますか?
失踪後に発見・保護された外国人材について、同じ受入企業での育成就労再開は原則として認められません。失踪の原因(職場環境・ハラスメント・賃金問題等)を調査し、改善が認められた上で、別の受入機関への転籍・移籍という形での就労継続が検討される場合があります。いずれも出入国在留管理庁・監理支援機関への相談が必要です。
Q. 病気・けがで長期療養になった場合、育成就労計画はどうなりますか?
傷病による長期療養の場合、育成就労計画の一時停止・変更申請が必要です。労災事故の場合は労災保険の手続きが優先されます。治癒後に就労再開が可能であれば、計画変更申請を経て就労を再開することが考えられますが、長期の療養・回復困難な場合は本人の意思を確認した上で帰国支援の手続きに進みます。
Q. 途中終了の届出を怠るとどうなりますか?
途中終了の届出を怠ると、育成就労法違反として行政指導・改善命令の対象になります。また、外国人材の在留資格が実態と乖離した状態になり、不法滞在等の問題を引き起こす可能性があります。途中終了の事由が生じたら速やかに監理支援機関・出入国在留管理庁に届け出ることが重要です。
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監理支援機関+登録支援機関の両保有 / ミャンマー名誉領事館認定 / 4言語対応ホットライン
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