この記事の結論
- 育成就労は現場人材の長期育成向き。2027年4月施行・転籍自由度が拡大。
- 特定技能は即戦力採用に最適。1号5年・2号は無期限更新可・家族帯同可。
- 技人国はホワイトカラー・専門職向け。業務と専門の一致が必須要件。
- 制度の組み合わせ活用(育成就労→特定技能→技人国)で長期定着が実現する。
5制度の概要と位置づけ
外国人採用には複数の在留資格・制度があり、「どれを選ぶか」は採用コスト・期間・人材像に大きく影響します。主な5制度(育成就労・特定技能・技術人文知識国際業務・EPA・外国人派遣)を正しく理解し、自社の状況に合った選択が不可欠です。
育成就労は2027年4月施行予定の新制度で、従来の技能実習を廃止・再設計したものです。特定技能は即戦力型で分野が定められており、技人国はホワイトカラー・専門職向けです。EPAは介護・看護限定の国際協定に基づく枠組み、外国人派遣は派遣会社経由での活用となります。
POINT|制度選びの三原則
- 「何年・何人・どの業務か」を先に決めてから制度を選ぶ
- コストは初期費用だけでなく、管理工数・支援費用の合計で比較する
- 複数制度の組み合わせで採用リスクを分散する
7軸比較テーブル
下記のテーブルは育成就労・特定技能1号・特定技能2号・技術人文知識国際業務(技人国)・EPA・外国人派遣の5制度(技能2号を含めると6区分)を7軸で比較したものです。制度は改正が続くため、最新情報は出入国在留管理庁のウェブサイトで確認してください。
| 比較軸 | 育成就労 | 特定技能1号 | 特定技能2号 | 技人国 | EPA |
|---|---|---|---|---|---|
| ① 費用(初期) | 50〜80万円/人 | 30〜60万円/人 | 30〜60万円/人 | 10〜30万円/人 | 国費負担あり |
| ② 受入れまでの期間 | 6〜10か月 | 3〜6か月 | 3〜6か月 | 2〜4か月 | 1〜2年 |
| ③ 転職・転籍の自由度 | 1〜2年後に同一業種内可 | 同一分野内で転職可 | 自由に転職可 | 自由に転職可 | 受入施設限定 |
| ④ スキル水準 | 未経験〜中級 | 即戦力(試験合格) | 即戦力・上級 | 大卒専門職 | 看護・介護国家試験合格者 |
| ⑤ 家族帯同 | 不可 | 不可 | 可 | 可 | 合格後可 |
| ⑥ 永住への道 | 特定技能移行後可 | 要件を満たせば申請可 | 申請しやすい | 要件を満たせば申請可 | 合格後・要件あり |
| ⑦ 日本語要件 | A1相当(入国時) | N4相当以上 | 分野による | 実務使用可レベル | N3〜N2程度 |
注意|制度改正に注意
- 育成就労の転籍要件(同一業種・期間)は2026〜2027年の省令で確定予定
- 特定技能2号の対象分野は順次拡大されており最新情報を要確認
- EPAの受入れ枠・条件は国ごとの協定に依存する
業種・用途別の制度選び
製造業・現場系
製造ラインや現場作業のみを任せる場合、育成就労または特定技能が適しています。技人国は専門職業務のみに限られるため、現場作業には使えません。特定技能の各製造分野(素形材・産業機械・電気電子・食品・印刷等)から自社の業種に合う分野を確認してください。
介護・福祉
介護は育成就労・特定技能・EPA・介護福祉士国家資格保有者(在留資格「介護」)の4ルートが活用可能です。即戦力が必要なら特定技能、長期育成なら育成就労、国家資格保有者が欲しいならEPAという整理が基本です。
IT・貿易・事務
大卒以上の専門知識を持つ人材なら技人国が最も柔軟です。業務と専門の一致が要件のため、雇用条件書・業務内容の精査が必要です。
制度の組み合わせ活用
一つの会社で複数の制度を同時に活用することが可能です。例えば「育成就労で現場スタッフを長期育成→特定技能に移行して戦力化→技人国で管理職候補を別途採用」というルートを組み合わせることで、人材ポートフォリオを多様化できます。重要なのは、制度ごとに管理機関・費用・報告義務が異なる点です。管理工数を考慮した上で、CSTMに総合的なプランニングをご相談ください。
どの制度が自社に最適か、30分で整理しませんか?
制度選びを無料相談する →よくあるご質問
Q. 育成就労と技能実習は何が違いますか?
育成就労は2027年4月施行予定の新制度で、従来の技能実習制度を廃止・再設計したものです。最大の変更点は転籍自由度の拡大で、1〜2年の就労後に同一業種内での転籍が認められます。一方、技能実習は2030年までに廃止される予定のため、新規計画申請は育成就労で進めることが推奨されます。
Q. 特定技能1号と2号はどう違いますか?
特定技能1号は通算5年・家族帯同不可・永住につながりにくい在留資格です。特定技能2号は在留期間の更新が可能で家族帯同が認められ、永住申請の要件を満たしやすくなります。2号は建設・造船・ビルクリーニング・機械部品等の一部分野で認められています。
Q. 技術・人文知識・国際業務は中小企業でも使えますか?
使えます。ただし「業務が大学等で修めた専門と一致すること」が要件となるため、製造ラインや現場作業のみの業務では不可です。IT・貿易・翻訳・マーケティング・経理等で専門性が認められる業務に限られます。採用前に入管への事前相談や行政書士への確認を推奨します。
Q. 複数の制度を組み合わせることはできますか?
できます。例えば「育成就労で現場スタッフを受入れ→特定技能に移行して戦力化→技人国で管理職候補を採用」という多層的な活用が可能です。制度ごとに手続き機関・費用・管理工数が異なるため、自社のリソースと照らし合わせてCSTMにご相談ください。
Q. EPA(経済連携協定)はどの国が対象ですか?
現在はインドネシア・フィリピン・ベトナムの3か国が対象です。EPA外国人看護師・介護福祉士候補者は国家試験合格を目指して就労・研修を行います。合格すれば就労制限がなくなりますが、試験の難易度が高く採用コストも大きいため、特定技能・育成就労との比較検討が必要です。
外国人採用の制度選びはCSTMにお任せください
にしむらグループ75年・計約56名運用 / 4言語対応 / 監理支援機関・登録支援機関として名古屋で一気通貫支援
初回相談・お見積もり完全無料