この記事のポイント
- 造園業は後継者不足が深刻で、外国人材の育成受入れが有効な対策
- 育成就労「造園」職種での受入れが可能で3年間の計画的育成ができる
- 季節性の高い業務への対応として閑散期の活用計画が重要
- 屋外作業の安全教育は多言語対応が労災防止に直結する
造園業の人材不足と外国人採用ニーズ
造園業は日本の伝統的な職人技術を継承する重要な産業ですが、近年は若年層の入職者が著しく減少しており、業界全体で後継者不足が深刻な問題となっています。公園・庭園の維持管理、街路樹の剪定、法人・個人宅の植栽設計など幅広い業務があるにもかかわらず、担い手の高齢化が進んでいます。
この状況を受け、造園業においても外国人材の活用が進んでいます。特に育成就労(旧技能実習)の「造園」職種を活用し、ミャンマー・ベトナム・インドネシアなどから若い人材を受け入れて技術を習得させる取り組みが広がっています。植栽・剪定・土工など、技術の継承が必要な作業においても、段階的な育成計画のもとで外国人材が活躍しています。
POINT|造園業で外国人採用を検討すべき理由
- 国内の若年入職者数が減少し、担い手の高齢化が加速している
- 造園技術は習得に年数がかかるため、早期から育成する外国人材が有効
- 屋外・体力仕事への適応力が高い人材が多く、業務マッチングが良い
- 庭園文化・植物への関心が高い国出身者には業務への親和性がある
育成就労の対象職種「造園」の概要
育成就労制度(2027年4月全面施行)では、「造園」が対象職種として認められています。従来の技能実習制度でも「造園」が設定されており、1号(基本作業)から3号(応用作業)まで段階的な技術習得が可能でした。育成就労においても、この技術習得の流れが継続されます。
造園職種での習得目標となる主な技術は、植栽作業(植穴の掘削・植付け・支柱設置)、剪定作業(庭木・生垣・街路樹の剪定)、芝生管理(刈込・施肥・病害虫防除)、造園施設の整備(石組み・土工・排水工)などです。3年間の育成就労を通じて、これらの技術を体系的に習得させることが計画の目標となります。
| 育成就労の段階 | 主な習得作業 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 1号(初年度) | 植栽基本作業・除草・清掃・資材搬入 | 1年 |
| 2号(2年目) | 剪定作業・芝生管理・土工作業 | 1年 |
| 3号(3年目) | 応用作業・石組み・施設整備・後輩指導補助 | 1年 |
季節性の高い業務への対応
造園業は季節によって業務量が大きく変動します。春〜秋は剪定・植栽・芝刈りなどの作業が集中し、冬季は比較的業務量が少なくなる傾向があります。育成就労や特定技能での受入れは通年雇用が前提であるため、閑散期をどのように活用するかが受入れ計画の重要なポイントです。
閑散期の有効活用策として、日本語能力の向上(授業・オンライン学習の時間確保)、造園技能検定の受験準備(3級・2級)、次シーズンの業務準備(資材の整備・計画立案補助)、社内コミュニケーション研修などが挙げられます。閑散期を育成の機会と位置づけることで、繁忙期に向けた人材の質向上にもつながります。
注意|閑散期の処遇に関する重要ポイント
- 閑散期も最低賃金以上の賃金支払いが必要(減額は原則不可)
- 休業させる場合は休業手当(平均賃金の60%以上)の支払いが必要
- 業務量の季節変動を採用前に正直に説明することが信頼関係の基礎
屋外作業における安全教育の多言語対応
造園業は屋外での作業が主体であり、熱中症・転落・チェーンソーや刈払い機による負傷など、さまざまな労働災害リスクがあります。外国人従業員に対して、こうしたリスクを母国語でしっかりと説明し、安全行動を徹底させることが企業の法的・道義的責任です。
安全教育の多言語対応として、作業手順書・安全マニュアルのミャンマー語・ベトナム語翻訳版の作成、チェーンソー・刈払い機等の特別教育(労働安全衛生規則に基づく)の実施、現場での危険箇所表示(絵・ピクトグラム活用)などが有効です。外国人従業員が安全上の疑問や懸念を自由に伝えられる職場の雰囲気づくりも重要です。
POINT|造園業の安全教育で特に重要な項目
- 刈払い機・チェーンソーの取扱い特別教育(法定)
- 熱中症予防・応急処置の多言語説明
- 高所作業(脚立・高所作業車)の安全手順
- 農薬・除草剤の取扱いと防護具の着用方法
採用から定着までの実務ポイント
造園業での外国人採用が成功するためには、採用段階から定着支援まで一貫した取り組みが必要です。面接段階では、造園作業の実際の様子(写真・動画)を見せて業務内容を正確に伝えることが、入社後のミスマッチ防止に有効です。季節による業務量の変動、屋外作業の特性(暑さ・雨天での作業等)についても率直に説明します。
来日後は、生活支援(住居・生活用品・銀行口座開設等)と並行して、業務用具(剪定鋏・鋸・刈払い機等)の安全な取扱いを最初の数週間でしっかりと教育します。先輩外国人従業員(同国籍)がいれば、メンターとして配置することで言語の壁を緩和できます。3ヶ月・半年・1年のタイミングで定期面談を実施し、技術習得の進捗と生活の困りごとを把握しながら、必要な支援を継続することが定着率向上の鍵です。
よくあるご質問
Q. 造園業で外国人を採用できる在留資格は何ですか?
育成就労(旧技能実習)の「造園」職種が主な選択肢です。特定技能では造園業単独の分野は現状設定されていませんが、建設業分野との関係で活用できる場合があります。最新の制度情報を確認してください。
Q. 造園業は季節によって仕事量が変わりますが、外国人採用に影響しますか?
育成就労や特定技能の在留資格は通年雇用が前提です。閑散期も雇用を継続し、剪定技術の習得や日本語学習、資格取得の期間として活用する計画を立てることが重要です。
Q. 屋外作業が多い造園業で外国人が働く際の体調管理は?
夏季の熱中症対策・冬季の防寒対策など、季節に応じた安全衛生管理が必要です。多言語での体調チェックシートや、緊急時の連絡体制の整備が求められます。
Q. 造園業の外国人採用に向いている国籍はありますか?
植栽や造園に関する知識・技術を持つ人材が多い国からの採用が効果的です。ミャンマー・ベトナム・インドネシア等からの採用実績があります。送出機関と連携して適切な候補者を選定することが重要です。
Q. 造園の技能検定を外国人に受験させることはできますか?
はい、可能です。造園技能士(国家技能検定)に国籍要件はありません。育成就労期間中に3級・2級へのチャレンジを計画に組み込むことで、技術向上と定着率向上が期待できます。
造園業の外国人採用、CSTMにご相談ください
監理支援機関+登録支援機関の両保有 / ミャンマー名誉領事館認定 / 4言語対応ホットライン
初回相談・お見積もり完全無料・24時間以内に折り返し