2024年3月の閣議決定により、特定技能の対象に自動車運送業・鉄道・林業・木材産業の4分野が追加されました。本記事では、このうち鉄道・林業・木材産業の3分野について、受入れ見込み数・対象業務・試験・特定技能2号の可否を整理します(自動車運送業は専用ガイドで解説しています)。
3分野の概要(早見表)
2024年新設の3分野の主な要件は以下のとおりです。いずれも特定技能1号のみの対応で、特定技能2号には現時点で移行できません。
| 分野 | 受入れ見込み数 | 主な対象業務 | 技能試験 | 特定技能2号 |
|---|---|---|---|---|
| 鉄道 | 3,800人 | 運転士・車掌・駅係員・車両整備・運輸係員等 | 鉄道分野特定技能評価試験 | 非対応(1号のみ) |
| 林業 | 1,000人 | 育林・素材生産(伐採・搬出)等 | 林業分野特定技能評価試験 | 非対応(1号のみ) |
| 木材産業 | 5,000人 | 製材・合板製造・木材加工等 | 木材産業分野特定技能評価試験 | 非対応(1号のみ) |
※ 受入れ見込み数は2024年新設時点の5年間の上限の目安です。最新の運用・試験実施状況は変動するため、受入れ前に確認してください。
鉄道分野
鉄道分野の受入れ見込み数は3,800人。対象業務は運転士・車掌・駅係員などの運輸係員、および軌道・電気・車両の整備など、鉄道事業を支える幅広い職種です。安全性が極めて重視される分野のため、日本語コミュニケーションと社内教育体制の整備が特に重要になります。
- 対象業務:運転士・車掌・駅係員・車両整備・軌道や電気設備の保守等
- 要件:鉄道分野特定技能評価試験+日本語試験(JFT-Basic/JLPT N4相当以上)の合格
- 在留:特定技能1号(通算5年・家族帯同不可)
林業分野
林業分野の受入れ見込み数は1,000人と3分野で最も小規模です。対象業務は植林・下刈り・間伐などの「育林」と、伐採・搬出を行う「素材生産」が中心。山間部での作業が多く、安全管理と生活サポート体制の確保が受入れの鍵となります。
- 対象業務:育林(植林・下刈り・間伐等)、素材生産(伐採・搬出等)
- 要件:林業分野特定技能評価試験+日本語試験の合格
- 在留:特定技能1号(通算5年・家族帯同不可)
木材産業分野
木材産業分野の受入れ見込み数は5,000人。対象業務は製材・合板製造・木材加工など、木材を素材・製品に加工する工程です。製造業に近い就労環境のため、既存の工場での外国人受入れノウハウを活かしやすい分野です。
- 対象業務:製材・合板製造・木材加工等
- 要件:木材産業分野特定技能評価試験+日本語試験の合格
- 在留:特定技能1号(通算5年・家族帯同不可)
受入れ時の注意点
3分野はいずれも特定技能1号のみで、通算5年を超える長期就労(特定技能2号)には現時点で対応していません。長期の人材確保を見据える場合は、制度拡大の動向を踏まえた採用設計が必要です。CSTMキャリアサポートは登録支援機関として、最新の制度情報をもとに受入れ可否の判断から支援計画の作成までサポートします。