この記事のポイント
- 技能実習制度廃止が決定した経緯と2024年法改正の主なポイント
- 2027年完全施行までのスケジュールとフェーズごとの変化
- 現在受け入れ中の技能実習生への影響と経過措置の内容
- 企業が今すぐ着手すべき移行準備のステップ
技能実習制度廃止の決定経緯
技能実習制度は1993年に創設されました。「発展途上国への技能移転」という国際貢献の名目で設計されましたが、実態は低賃金の現場労働力の確保として機能しており、長年にわたって問題が指摘されてきました。失踪者の増加、賃金不払い、不適切な労働環境など深刻な問題が続き、国際社会からも「強制労働に近い」との批判を受けていました。
こうした問題への対応として、2023年に政府の有識者会議が技能実習制度の廃止と新制度創設を提言。2024年に「出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律(育成就労法)」が国会で成立し、技能実習制度の廃止と「育成就労制度」の創設が正式に決定しました。
2024年法改正の概要
2024年の法改正では、以下の主要な変更が行われました。新制度の詳細については省令・告示レベルで順次整備が進んでいます。
POINT|2024年法改正の主な変更点
- 技能実習制度を廃止し、育成就労制度を創設
- 制度目的を「技能移転(国際貢献)」から「人材育成・就労」に明確化
- 監理団体を「監理支援機関」に再編(より厳しい要件・監督体制)
- 転籍を原則認める(段階的緩和)
- 外国人技能実習機構(OTIT)を外国人育成就労機構に改組
2027年完全施行までのスケジュール
育成就労法は2024年に成立しましたが、完全施行は2027年を目標としています。それまでの間は技能実習と育成就労が並行して運用される移行期間が設けられています。
| 時期 | 状況・変化 |
|---|---|
| 2024年 | 育成就労法成立・公布 |
| 2025年〜 | 施行準備:監理支援機関の認定制度整備、省令・告示の整備 |
| 2026年〜 | 育成就労の受け入れ開始(一部先行)、監理支援機関の許可申請開始 |
| 2027年 | 完全施行:技能実習制度の新規受け入れ停止、育成就労に一本化 |
| 2027年以降 | 経過措置期間:現行技能実習生は資格存続、順次移行 |
現在受け入れ中の技能実習生への影響
2027年の施行後も、現在技能実習中の実習生は「技能実習」の在留資格のまま実習期間を完了できます(経過措置)。実習期間満了後は、特定技能1号への移行や育成就労への切り替えが可能です。急に就労できなくなるわけではないため、過度な心配は不要ですが、切り替えのタイミングと手続きは早めに把握しておく必要があります。
注意|技能実習廃止で変わること・変わらないこと
- 変わること:新規の技能実習での受け入れができなくなる(2027年以降)
- 変わること:監理団体が監理支援機関に変わり、手続き・費用構造が変化する
- 変わらないこと:現在受け入れ中の実習生は経過措置で継続可能
- 変わらないこと:特定技能制度は引き続き並行して存続する
企業が今取るべき準備
2027年の完全施行まで時間はありますが、監理支援機関の選定・育成就労制度の理解・受け入れ体制の見直しは今から始めることが重要です。特に、現在技能実習で受け入れている企業は、移行後に育成就労を続けるか、特定技能に切り替えるかを早期に判断する必要があります。
POINT|企業が今すべき移行準備のステップ
- 現在の技能実習生の在留期間・修了時期を確認し、移行計画を立てる
- 監理支援機関の許可要件・選定基準を調査し、早期に契約候補を絞る
- 育成就労と特定技能のどちらを活用するか、自社の業種・規模で判断する
- 育成就労では転籍が認められるため、定着支援の体制を強化する
- 最新の法令情報を入管・CSTMなど専門家から継続的に取得する
よくあるご質問
Q. 技能実習制度はいつ廃止されますか?
2024年に「育成就労法」が成立し、技能実習制度は廃止が決定しました。2027年の完全施行を目指してスケジュールが進んでいます。ただし、現在技能実習中の実習生については、経過措置が設けられており、在留資格が一律に消滅するわけではありません。
Q. 現在受け入れている技能実習生はどうなりますか?
2027年の施行後も、現在技能実習中の方は「技能実習」の在留資格のままで実習期間を修了できます(経過措置)。実習期間終了後は特定技能1号への移行、または一定条件下で育成就労への切り替えが可能です。急に就労できなくなるわけではありません。
Q. 育成就労は技能実習と何が大きく違いますか?
最大の違いは「転籍」の可否です。技能実習は原則として転籍が認められていませんでしたが、育成就労では一定期間(分野により1〜3年)経過後に本人の意思で転籍できるようになります。また、制度の目的も「技能移転」から「人材育成・就労」に変わっています。
Q. 育成就労の受け入れを始めるには何が必要ですか?
育成就労を受け入れるには、旧来の「監理団体」に代わる「監理支援機関」との契約が必要です。監理支援機関は新しい許可要件を満たした機関で、企業の受け入れ状況のチェックや外国人への支援を担います。2027年の完全施行前に、監理支援機関の選定を進めることをお勧めします。
Q. 技能実習から育成就労への移行で費用は増えますか?
監理支援機関への管理費や各種支援義務の範囲が変わるため、費用構造は変化します。転籍が認められるため、転籍防止のための定着支援コストが増える可能性があります。一方、制度の透明化により、送り出し機関への過剰な費用が是正される側面もあります。詳しい費用感はCSTMへご相談ください。
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監理支援機関+登録支援機関の両保有 / ミャンマー名誉領事館認定 / 4言語対応ホットライン
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