この記事のポイント
- 農業・漁業のみ認められる特定技能派遣の仕組みと背景
- 派遣元(登録支援機関)と農家・農業法人の役割分担の整理
- 季節性の高い農業で特定技能派遣を活用するメリット
- 契約・コスト・支援義務で注意すべきポイント
農業・漁業分野における特定技能派遣の特例
特定技能制度では原則として「直接雇用」が求められており、派遣形態での就労は認められていません。しかし、農業と漁業の2分野については例外的に派遣形態での特定技能外国人の受け入れが認められています。これは、農業・漁業の強い季節性と繁閑の差に対応するための特例です。
農業の繁忙期(収穫・播種・定植など)には大量の労働力が必要ですが、閑散期には仕事量が大幅に減少します。このような特性を持つ農業において、通年雇用で人件費負担を負うのは農家・農業法人にとって困難なため、繁忙期に必要な人員を派遣で確保できる仕組みが設けられています。
制度の仕組み|三者の関係
農業の特定技能派遣は、「特定技能外国人」「派遣元(登録支援機関)」「派遣先(農家・農業法人)」の三者の関係で成り立ちます。
| 関係者 | 役割・責任 |
|---|---|
| 特定技能外国人 | 派遣先農家での農業業務に従事 |
| 派遣元(登録支援機関) | 外国人を雇用・派遣先に送り出す。支援義務・賃金支払い責任を負う |
| 派遣先(農家・農業法人) | 業務の指揮命令・農作業の管理。派遣元に派遣料金を支払う |
外国人との雇用契約は派遣元が締結し、賃金の支払い・社会保険・支援義務も派遣元が担います。農家は派遣元に対して派遣料金を支払い、現場での業務指示のみ行います。
農業特定技能派遣のメリット
農業の特定技能派遣の最大のメリットは、繁忙期・閑散期に合わせた柔軟な人員確保です。収穫時期だけ人員を増やし、閑散期は返還するという運用が可能で、通年雇用のような固定コストを抑えられます。
POINT|農業特定技能派遣の主なメリット
- 繁忙期に合わせた柔軟な人員確保(必要な時期だけ確保可能)
- 採用・支援業務を派遣元に任せられるため、農家の負担が軽減
- 技能試験合格者という即戦力の確保(経験者・スキル保証)
- 複数の農家・農業法人に同じ外国人を分散して活用できる
コストと契約の注意点
農業の特定技能派遣では、派遣元に対して「派遣料金」を支払います。派遣料金には外国人の賃金・社会保険・支援費用・派遣元の管理費が含まれます。コスト感は直接雇用より高くなる場合がありますが、採用・手続き・支援業務を丸投げできる利便性とのトレードオフで判断する必要があります。
注意|農業特定技能派遣で注意すること
- 対象業務:農業作業に限定(加工・製造・農業以外の業務は不可)
- 派遣先の要件:農業分野の特定技能の受け入れ要件(協議会加入等)を満たすこと
- 派遣契約:派遣法に基づく派遣契約書の締結が必要
- 法定の割増賃金・休日・安全衛生管理は派遣元が責任を持って対応
季節変動への対応方法
農業では品目・地域によって繁忙期が異なります。派遣元となる登録支援機関は、複数の農家・農業法人と契約を結び、外国人を繁忙期のタイミングに応じて各農家に派遣することができます。これにより、外国人側も継続的な就労機会を得られ、農家側は必要な時期に人員を確保できるという双方にメリットのある仕組みが機能します。
POINT|季節変動に対応した派遣活用の例
- 春〜夏:A農場(田植え・野菜定植)での就労
- 秋:B農場(稲刈り・果樹収穫)での就労
- 冬:C農業法人(施設野菜・収穫・出荷)での就労
- 一人の外国人が年間を通じて複数農場でフルに就労できる
よくあるご質問
Q. 農業の特定技能で派遣が認められる理由は何ですか?
農業・漁業は作物の成長や漁期に依存する季節性が高い産業であり、繁閑の差が大きいため、通年の直接雇用では労働力を効率的に確保しにくい事情があります。このため、特定技能では農業・漁業の2分野のみ例外的に派遣形態での就労が認められています。
Q. 農業の特定技能派遣でどの作業を任せられますか?
耕種農業(野菜・果物・花き・茶・麦等の栽培・収穫・選別・梱包作業)および畜産農業(家畜の飼養管理・飼料給与・農場内環境管理等)の業務に従事してもらえます。加工・製造ラインや農業以外の業務に従事させることは認められません。
Q. 派遣先の農家は何人まで受け入れられますか?
農業の特定技能派遣は分野ごとの受け入れ上限が設けられていますが、個々の農家・農業法人の規模・業務量に応じた調整が必要です。派遣元となる登録支援機関と相談のうえ、適切な受け入れ人数を決定してください。
Q. 農業の特定技能派遣と育成就労の農業受け入れはどう違いますか?
育成就労は最大3年間の人材育成を目的とした制度で、直接雇用が基本です。特定技能派遣は即戦力(試験合格者)を必要な時期に確保できる柔軟な仕組みです。繁忙期の短期補完には特定技能派遣、中長期で人材を育成したい場合は育成就労が適しています。
Q. 派遣形態での特定技能では支援義務はどうなりますか?
特定技能の支援義務(生活支援・日本語学習支援等)は派遣元(登録支援機関)が担います。派遣先の農家・農業法人は、業務の指示・管理は行いますが、支援業務の主たる責任は派遣元が負います。ただし、派遣先も外国人の労働環境の適正確保に協力する義務があります。
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監理支援機関+登録支援機関の両保有 / ミャンマー名誉領事館認定 / 4言語対応ホットライン
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