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Guide / 政策・トレンド

特定技能制度の2024〜2026年変更点まとめ

この記事のポイント

  • 2024年の改正で特定技能の対象分野が16分野に拡大、受入れ上限数も見直し
  • 特定技能2号の分野拡大(2023年〜)の経緯と企業への影響
  • 2025〜2026年の運用変更(同等報酬・支援計画・電子報告)の実務対応
  • 企業が対応すべき手続き変更を具体的にチェックリスト形式で整理

公開日:2026年6月7日 / カテゴリ:政策・トレンド / 対象:外国人採用担当者

この記事のポイント

  • 2024年の改正で特定技能の対象分野が16分野に拡大、受入れ上限数も見直し
  • 特定技能2号の分野拡大(2023年〜)の経緯と企業への影響
  • 2025〜2026年の運用変更(同等報酬・支援計画・電子報告)の実務対応
  • 企業が対応すべき手続き変更を具体的にチェックリスト形式で整理

特定技能制度とは:制度の現在地を確認する

特定技能制度は2019年4月に施行された比較的新しい在留資格制度で、深刻な人手不足が生じている産業分野に限定して外国人労働者を受け入れる仕組みです。開始当初は14分野(12業種)でスタートしましたが、その後の制度改正を経て分野の追加・拡大が続いています。

制度開始から数年が経過し、受入れ企業数・在留外国人数ともに急増しています。それに伴い、制度の運用実態を踏まえた制度改正・手続き変更が繰り返し行われており、企業担当者には最新情報の継続的な把握が求められます。本記事では2024年〜2026年の変更点を時系列で整理し、企業が対応すべき実務ポイントを明確にします。

2024年の主な改正点

2024年は特定技能制度にとって大きな転換点となった年です。制度の柱となる対象分野の拡大が実施され、多くの企業が注目する変更が相次ぎました。

対象分野の拡大(4分野追加で合計16分野へ)

2024年の政令改正により、自動車運送業・鉄道・林業・木材産業の4分野が特定技能の対象に新たに追加されました。これにより特定技能の対象分野は合計16分野となりました。新設4分野は深刻な人手不足を抱えており、特にトラック・バス・タクシー業界の人手不足解消に向けた政策的な重要性が高い分野です。

自動車運送業については、大型・中型・普通・二種免許の取得が要件となっており、日本での免許取得支援を含む受入れ体制の整備が各社に求められています。鉄道分野も同様に専門的な資格・知識の習得が必要であり、受入れ企業には充実した教育訓練プログラムの整備が求められます。

受入れ上限数の見直し

特定技能には分野別の「受入れ見込み数」(実質的な上限)が設定されています。2024年の見直しでは、人手不足の深刻度や実績を踏まえて各分野の上限数が改定されました。製造業・食品加工分野では上限が引き上げられた一方、進捗が当初見込みを下回った分野については調整が行われています。

POINT|2024年に追加された4つの新分野

  • 自動車運送業(トラック・バス・タクシー運転業務)
  • 鉄道(旅客・貨物輸送に係る業務)
  • 林業(植栽・下刈り・間伐・搬出など)
  • 木材産業(原木の加工・製材・合板製造など)

2025年の運用変更点

2025年は大きな法改正はなかったものの、特定技能の運用面での変更・厳格化が進んだ年です。主な変更点は以下のとおりです。

同等報酬要件の確認方法の明確化

特定技能外国人には「日本人と同等以上の報酬」が義務付けられています。2025年以降、この確認方法についてより具体的なガイドラインが示され、比較対象となる日本人労働者の選定方法・給与明細・雇用契約書の保管方法が明確化されました。特に、「同種の業務に従事する日本人労働者が在籍しない場合」の証明方法が整理されており、担当者は新ガイドラインに沿った書類整備を進める必要があります。

支援計画の内容充実化

登録支援機関(または企業による自社支援)が実施する「義務的支援」の内容について、各項目の実施記録の保存方法・確認頻度が明確化されました。特に定期面談(3か月ごと)の実施記録は電子データでの保存が推奨され、抜き打ち調査への対応準備が求められています。

報告書の電子化推進

在留資格の更新申請・定期報告書の一部について、電子申請システム(e-申請)の活用が促進されました。紙での申請も引き続き可能ですが、処理速度の面で電子申請が有利であり、多くの企業・支援機関が電子申請に移行しています。

2026年時点の最新状況

2026年6月現在、特定技能制度は引き続き拡充の方向で進んでいます。受入れ企業数・在留者数ともに過去最高水準を更新しており、制度の定着が進んでいます。一方で、偽造書類・虚偽申請による不許可事案の増加を受け、審査の厳格化が続いています。

また、2027年の育成就労制度完全施行を控え、特定技能と育成就労の連携・接続(育成就労修了後の特定技能1号移行)の手続きが整備されつつあります。育成就労から特定技能へのシームレスな移行が実現すれば、企業にとっての外国人材の長期活用の道筋がより明確になります。

主な変更内容企業への影響
2023年特定技能2号の対象分野を大幅拡大(9分野追加)長期就労・永住への道が広がる
2024年対象分野4分野追加(自動車運送業・鉄道・林業・木材)、上限数見直し新分野での採用が可能に
2025年同等報酬確認方法明確化、支援計画の記録整備強化、電子申請推進書類整備・記録保存の見直しが必要
2026年育成就労との接続手続き整備、審査厳格化継続育成就労修了者の特定技能移行をスムーズに

企業が対応すべき手続き変更

上記の制度変更を踏まえ、企業の採用担当者が今すぐ確認・対応すべき事項を整理します。

POINT|企業が今すぐ確認すべき対応事項

  • 同等報酬要件の証明書類(給与明細・雇用契約書・比較対象者の選定記録)を整備
  • 義務的支援の実施記録(定期面談・生活相談対応など)を3か月分さかのぼって確認
  • 在留期限の管理システムを更新し、更新申請の漏れがないか確認
  • 新設4分野で採用を検討している場合は、技能評価試験の実施スケジュールを確認
  • 特定技能2号への移行を目指す外国人がいる場合は、技能評価試験と移行手続きを計画

特定技能2号の分野拡大の経緯

特定技能2号は2019年の制度開始当初は建設・造船舶用工業機械器具製造業の2分野のみが対象でしたが、2023年6月の閣議決定により9分野(ビルクリーニング・素形材・産業機械・電気電子情報関連・建設・造船・自動車整備・航空・宿泊・農業・漁業・飲食料品製造業・外食業)に拡大されました。介護分野については、別途の在留資格「介護」があることから2号対象外とされています。

この拡大により、特定技能1号の外国人が一定の技能評価試験に合格することで2号に移行し、在留期限の更新を繰り返しながら長期就労・永住申請の道が開けるようになりました。企業にとっては、長期的に活躍できる外国人材を囲い込む機会が増えたといえます。

よくあるご質問

Q. 特定技能の対象分野は2024年以降何分野になりましたか?

2024年の制度改正で自動車運送業・鉄道・林業・木材産業の4分野が新設され、合計16分野(産業分野)に拡大されました。各分野の具体的な対象業務は省令・告示で定められています。

Q. 特定技能の受入れ上限数はどう変わりましたか?

2024年の見直しで分野別の受入れ見込み数(上限)が新たに設定・更新されました。従来より上限が引き上げられた分野がある一方、進捗を踏まえて調整された分野もあります。最新の上限数は出入国在留管理庁の公表資料でご確認ください。

Q. 特定技能2号はどの分野に拡大されましたか?

2023年に建設・造船舶用工業機械器具製造業以外の9分野が新たに特定技能2号の対象に追加されました。これにより、介護分野を除くほぼ全ての特定技能1号の分野で2号への移行が可能になっています。

Q. 2025〜2026年の運用変更で企業が特に注意すべき点は?

義務的支援計画の内容充実化・定期報告書の電子化・同等報酬要件の確認方法の厳格化などが主な変更点です。特に同等報酬要件の確認は給与明細・雇用契約書での証明が求められるようになっており、書類整備が重要です。

Q. 特定技能から永住への道筋はどうなっていますか?

特定技能2号は在留期限の更新が制限なく認められるため、一定期間(通常10年)日本に在留・就労すれば永住許可申請の要件を満たす可能性があります。特定技能1号は永住への直接の道筋はありませんが、2号に移行することで道が開けます。

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