この記事のポイント
- 住民税は1月1日時点で日本に住所を有する人に前年所得をもとに課税される
- 入国1年目は1月1日に日本に不在なら住民税は課税されない
- 特別徴収(給与天引き)が原則で、6月から翌年5月の12分割で徴収する
- 退職・帰国時の未徴収住民税は一括徴収が必要なケースがある
住民税とは何か・外国人への適用
住民税(地方税)とは、都道府県民税と市区町村民税を合わせた税金で、その年の1月1日時点で日本に住所(住民票)を有する人に対して課税されます。前年の所得をもとに計算される「所得割」と、所得にかかわらず定額が課せられる「均等割」の合計です。外国人従業員であっても、1月1日時点で日本に住民票がある場合は住民税が課税されます。国籍による区別はありません。
外国人採用担当者が住民税について理解しておくべき最重要ポイントは、「住民税は前年所得に対して課税される」という点です。これにより、入国初年度(1月1日に日本に不在だった外国人)は住民税が課税されませんが、2年目(1月1日時点で日本在住)から住民税が課税され始めます。この「2年目から突然天引きが増える」という変化に驚く外国人従業員が多いため、事前の説明が重要です。
POINT|住民税の課税タイミングの仕組み
- X年1月1日:日本に住所あり → X年の所得に対してX+1年に住民税が課税される
- X年途中に入国した場合:X年1月1日に日本不在 → X+1年は住民税なし
- X+1年6月から:X年所得をもとにした住民税の天引き開始
- つまり入国2年目の6月から初めて住民税の天引きが始まることが多い
住民税の計算方法
住民税は「均等割」と「所得割」の2種類から構成されます。均等割は一定の所得以上の場合に課税される定額部分で、道府県民税1,500円・市区町村民税3,500円(標準税率、自治体によって異なる)の合計5,000円程度です。所得割は前年の課税所得に対して税率(標準税率10%:都道府県民税4%+市区町村民税6%)を掛けた金額です。
毎年5〜6月頃に市区町村から会社宛に「特別徴収税額の決定通知書」が送付され、そこに各従業員の年間住民税額と月額の天引き額が記載されています。この通知をもとに、6月から翌年5月の12回に分けて給与から天引きして市区町村に納付します。
特別徴収と普通徴収の違い
住民税の納付方法には、会社が給与から天引きして納付する「特別徴収」と、個人が直接市区町村に納付する「普通徴収」の2種類があります。給与所得者は原則として特別徴収が義務付けられています。外国人従業員が給与を受ける場合も、特別徴収が原則であり、会社が毎月の給与から住民税を天引きして翌月10日までに市区町村に納付します。
| 項目 | 特別徴収 | 普通徴収 |
|---|---|---|
| 対象者 | 給与所得者(原則) | 自営業者、給与所得者でも特例あり |
| 納付者 | 会社(給与から天引きして納付) | 個人が直接納付 |
| 納付回数 | 毎月(年12回) | 年4回(6月・8月・10月・翌年1月) |
| 外国人の場合 | 原則として特別徴収 | 退職後・自営業等の場合 |
退職・帰国時の住民税処理
外国人従業員が退職または帰国する場合、未徴収の住民税の処理が必要です。退職の時期によって対応が異なります。1月から5月の退職の場合は、残りの住民税(最終給与で一括徴収することが多い)の処理が必要です。6月から12月の退職の場合も、未徴収分の一括徴収が推奨されます。
帰国後に住民税の未払いが残った場合、市区町村から本人に直接請求がいくことがありますが、海外在住の元従業員への請求は困難です。帰国前に住民税を清算しておくことが、元従業員・会社双方にとってのトラブル防止になります。退職・帰国が決まった時点で、市区町村への届出と住民税の精算を早めに手配することを強く推奨します。
注意|住民税管理でよくある問題
- 「2年目から急に天引きが増えた」と誤解されやすいため、事前に多言語で説明する
- 退職時の住民税一括徴収を忘れると、後に市区町村からの追徴が発生する
- 帰国後の住民税未払いは回収が困難になるため、帰国前の清算を徹底する
- 転出届を出さずに帰国すると翌年も住民税が課税される可能性がある
よくあるご質問
Q. 外国人従業員に住民税の天引きはいつから始まりますか?
住民税は前年の所得に対して課税されるため、1月1日以降に日本に在住していることを前提として、翌年6月から特別徴収(給与天引き)が始まります。例えば2025年1月1日に日本に在住していれば、2026年6月から住民税の天引きが始まります。入国1年目(1月1日に日本不在だった場合)は住民税が課税されません。
Q. 住民税の計算方法は?
住民税は「均等割」(定額)と「所得割」(所得に応じた割合)の合計です。所得割は前年の課税所得に税率(標準税率10%)を掛けて計算します。市区町村によって若干の差異があります。具体的な金額は毎年5〜6月頃に市区町村から送付される「住民税決定通知書(特別徴収税額の決定通知書)」で確認できます。
Q. 特別徴収と普通徴収の違いは何ですか?
特別徴収は会社が給与から天引きして市区町村に納付する方法です。普通徴収は個人が直接市区町村に納付する方法で、年4回に分けて納めます。原則として給与所得者は特別徴収が義務付けられています。外国人従業員も特別徴収の対象であり、会社が代わりに納付します。
Q. 退職・帰国時に住民税はどうなりますか?
退職時に未徴収の住民税がある場合、最後の給与から一括徴収することが認められています(本人の申出がある場合、または6月1日〜12月31日の退職の場合は会社が一括徴収することが多い)。帰国前に住民税を清算しておかないと、後に市区町村から本人に直接請求がいくことがあります。
Q. 外国人従業員が転出届を出して帰国した場合、住民税はどうなりますか?
1月1日に日本に住所がなければ(転出届を出して日本を離れていれば)その年の住民税は課税されません。ただし転出届の提出前(日本在住期間中)に課税が確定した住民税は支払い義務があります。帰国前に市区町村の窓口で住民税の納付状況を確認し、未払いがあれば清算することを推奨します。
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監理支援機関+登録支援機関の両保有 / ミャンマー名誉領事館認定 / 4言語対応ホットライン
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