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Guide / 労務管理

外国人従業員の副業・ダブルワーク|在留資格との関係と注意点

この記事のポイント

  • 育成就労・特定技能は副業が原則禁止で、違反は在留資格取り消しのリスクあり
  • 技人国は在留資格の活動範囲内での副業は可能だが資格外活動は別途許可が必要
  • 就業規則への副業禁止・申請制の明記と定期確認が企業の管理責任
  • 資格外活動許可の取得方法と週28時間制限の管理ポイント

公開日:2026年6月7日 / カテゴリ:労務管理 / 対象:外国人採用担当者

この記事のポイント

  • 育成就労・特定技能は副業が原則禁止で、違反は在留資格取り消しのリスクあり
  • 技人国は在留資格の活動範囲内での副業は可能だが資格外活動は別途許可が必要
  • 就業規則への副業禁止・申請制の明記と定期確認が企業の管理責任
  • 資格外活動許可の取得方法と週28時間制限の管理ポイント

在留資格と就労活動の制限

日本の出入国管理及び難民認定法(入管法)は、外国人が日本で行うことができる活動の範囲(在留資格)を定めています。就労系の在留資格では、許可された活動の範囲を超えた就労(「資格外活動」)は原則として禁止されており、違反した場合は退去強制事由または在留資格取消し事由になります。

副業・ダブルワークが問題になるのは、本業の在留資格で許可されていない業務や事業者での就労を「副業」として行う場合です。例えば、特定技能(飲食料品製造)の在留資格で採用された外国人が、コンビニエンスストアでアルバイトをする場合は資格外活動に該当します。在留資格によって副業の可否と条件が大きく異なるため、採用担当者は自社が雇用する外国人の在留資格ごとのルールを正確に把握する必要があります。

POINT|在留資格別の副業可否(概要)

  • 育成就労:副業は原則として認められていない
  • 特定技能(1号・2号):他の受け入れ機関での副業は原則として資格外活動許可が必要
  • 技術・人文知識・国際業務(技人国):在留資格の活動範囲内の業務での複数就労は可能だが、範囲外の活動は資格外活動許可が必要
  • 永住者・定住者等の身分系在留資格:就労制限なし(副業も含めて自由に就労可)

育成就労の副業

育成就労は、特定の受け入れ機関(企業)での技能習得を目的とした制度です。そのため、受け入れ機関以外での就労活動は制度の趣旨に反し、原則として認められていません。育成就労生が無許可で副業を行った場合は、在留資格の取消しや退去強制の対象となる可能性があります。

受け入れ企業側としては、①就業規則に副業禁止を明記する、②入社時のオリエンテーションで副業が禁止されている理由と法的結果を多言語で説明する、③定期的な面談で副業の有無を確認する、という3段階の管理が必要です。「副業して稼ぎたい」という気持ちは理解できますが、これが在留資格取消しという深刻な結果をもたらすことを本人に十分に理解させることが重要です。

特定技能の副業

特定技能の在留資格は、特定の産業分野での就労を前提としています。他の受け入れ機関での就労を行う場合は、原則として入管法上の資格外活動に該当します。ただし、同一の特定技能分野内での複数の受け入れ機関での就労については、別途の許可手続きが必要になる場合があります。特定技能2号については要件が異なるため、個別に出入国在留管理庁に確認することを推奨します。

技人国の副業

技術・人文知識・国際業務(技人国)の在留資格は、在留資格の活動範囲(技術系・人文系・国際業務系の業務)に限定した就労が許可されています。同じ活動範囲内の業務であれば、複数の会社で就労すること自体は禁止されていません。ただし、活動範囲外の業務(例:飲食店での接客・コンビニ店員等)は「資格外活動」に該当するため、資格外活動許可の取得が必要です。

在留資格副業の可否条件・注意点
育成就労原則禁止受け入れ機関以外での就労は制度趣旨に反する
特定技能1号原則禁止(要確認)同一分野内での複数就労は要申請・許可
技人国活動範囲内は可、範囲外は要許可資格外活動許可申請が必要な場合あり
永住者・定住者自由就労制限なし

資格外活動許可が必要なケース

就労系の在留資格(育成就労・特定技能・技人国等)を持つ外国人が、在留資格の活動範囲外の業務(例:コンビニ・飲食店等でのアルバイト)を行う場合は、「資格外活動許可」の取得が必要です。許可を取得した場合でも、週28時間以内(在学中の留学生は特例あり)という上限があります。

資格外活動許可の申請は、外国人本人が出入国在留管理局に申請します。許可が下りると在留カードの裏面に記載されます。企業側は外国人従業員が副業を希望する場合、資格外活動許可の取得状況を確認する義務があります。無許可の副業を黙認・放置することは、企業にとっても入管法上のリスクをもたらす可能性があります。

注意|副業管理で企業が注意すべき点

  • 就業規則に副業禁止(または申請・許可制)を明記し、多言語で説明する
  • 外国人従業員が無許可副業をしていた場合、会社が知りながら放置すると法的問題になりうる
  • 副業による労働時間の合計が法定労働時間を超える場合、本業の使用者にも時間外割増の計算義務が生じる(複数の使用者で労働時間を通算する必要がある)
  • 育成就労・特定技能では監理支援機関・登録支援機関に副業状況の確認を相談する

よくあるご質問

Q. 特定技能の外国人が副業をしても問題ないですか?

特定技能の在留資格は、特定の分野・受け入れ機関での就労を前提としています。他の受け入れ機関での副業は、原則として資格外活動許可の取得が必要です。ただし同一分野の業務で、かつ別途申請・許可を得た場合に限り認められる場合があります。詳細は出入国在留管理庁に確認が必要です。

Q. 技人国の外国人は副業できますか?

技術・人文知識・国際業務(技人国)の在留資格は、在留資格の活動範囲内の業務であれば複数の会社で就労することも可能ですが、資格外の活動(例:技人国の許可がある人がコンビニで勤務する等)には資格外活動許可が必要です。

Q. 育成就労の外国人が副業をすることはできますか?

育成就労は特定の受け入れ機関での技能習得を目的とした制度であるため、副業は原則として認められていません。資格外活動を行うと在留資格の取り消し事由になる可能性があります。企業側もこの点を明確に伝え、不正な副業を把握した場合は速やかに対応する必要があります。

Q. 外国人従業員が無許可で副業していた場合の会社の責任は?

雇用主が外国人従業員の違法な副業を知りながら放置していた場合、入管法上の問題になる可能性があります。企業は就業規則に副業禁止(または申請・許可制)を明記し、定期的に確認を行うことで、管理責任を果たすことが重要です。

Q. 資格外活動許可はどこで取得しますか?

出入国在留管理局(出入国在留管理庁)に申請します。在留カードの裏面に許可の記載があります。許可の範囲は「週28時間以内」が基本ですが、在留資格の種類や申請内容によって異なります。外国人従業員が自分で申請する必要があります。

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